うた心ある美しい一音…ロシアン奏法との出会い

ロシアンメソッドピアノ研究会が始まりました。

ロシアでのピアノ指導法は この教本を使っているとかこういう指導をしている、ということは余り公にされていません。
歴史的な背景やその国民性で情報は閉鎖的なのだと思います。
しかし、アシュケナージやキーシンなど数多くの有名ピアニストがこの国から生まれており、その音色の出し方と指導法には大いに興味がありました。

縁あって 京都の松田紗依先生の公開レッスンを見学させていただきました。
松田先生は、ロンドンでロシア人のアロノフスキー先生から直接指導を受けられたロシアンメソッドのスペシャリストです。
アロノフスキー先生は同時期、アシュケナージの息子さんも指導されていたそうです。

松田先生の生徒さんは幼稚園児でも〝こういう音で弾きたい〟という音を創る意志のある音を出されていました。
高校生の生徒さんの澄んだ美しい音はもっと聴いていたい、と思う音色でした。

ロシアン奏法は まずは一音での音の出し方に徹底的にこだわります。
私も教わってこなかった奏法です。
この奏法で弾けるようになると、生徒さんの親御さんも つたない練習もうるさいと思わなくなった、と感想を述べられたそうです。
根気のいる導入では ありますが 途中で矯正するより結果、早く美しい音色を作れる指になります。
それに伴って 美しい音を聴き分ける耳も確実に育ちます。
私自身、学生時代に随分と腱鞘炎には悩まされましたが、手首と指の使い方でそれは回避出来るのです。

この研究会は長いクラスで10年以上続いています。
まだまだ、学ぶことは果てしないです…
生徒さんには 真っ黒くろすけを使った指先と手首の使い方、すぐにでも伝授したいと思います。
お楽しみに♪