心の癒し

兵庫県川西市の高橋ピアノ.リトミック教室 takapiano.com です。

ピアノランドの著者、樹原涼子先生のトーク&コンサートに行ってきました。
ゲストは日本に10人しかいないショパンコンクールのファイナリストの1人、宮谷理香さんです。

一曲目の 思い出の小箱 は左手だけの曲で 樹原先生自らの演奏でした。
繊細で軽やかに、また深く哀愁に溢れた音を左手だけで一音一音大切に表現され、ジーンとする始まりでした。

二曲目の前に 可愛らしいお花の刺繍の入ったドレスを着て〝理香りん〟の登場です。
40代後半とは思えない可愛らしさ!
そして案外細い指から紡ぎ出される深く迫力ある音 そして やわらかく透き通った音。
思わず、目を閉じて情景を思い描きたくなるような 音に呑み込まれるステキな時間でした。

二部はショパンの小犬のワルツ、革命のエチュードから始まりました。
さすがショパンコンクールファイナリスト…
ため息の出るような迫力ある完璧な演奏でした。

そして〝音楽は、心からの捧げもの〟という表題のつけられたコーナー
曲は 巡る
染み入るような演奏と表現に会場にはすすり泣く声が聞こえてきました。

コンサートの節目にはお二人のトークが入ります。
作曲の背景や それぞれの曲のこと、お二人のエピソード、ショパンコンクールのこと、小さい頃のこと…
コンサートの後半はお二人の作り出す世界の中にいました。

そしてアンコール。
樹原先生自ら、弾き語りをされました。
巡る、という曲集の中からの一曲です。

明日のことは誰にもわからない、だから今を精一杯生きよう…というフレーズが心に刺さりました。
これは 昨今の自然災害で被災された方に向けて書かれた曲だそうです。
樹原先生は熊本のご出身で最近の熊本のみならず 各地の地震や大雨の各地の災害に胸を痛めておられました。
胸の奥から絞り出されるその想いが会場中に響き、号泣する人数知れず…
心に残るラストソングでした。

前日には倉敷でコンサートをされたそうです。
辛くて泣くことすら忘れることもありますよね。
泣こうと思ってないのに溢れる涙…感動する心は人間の特権です。
心癒されるすてきな一日でした。