未来の可能性を信じて

Aちゃんは小さい頃から練習がイマイチ好きではなく…
毎年の懇談でお母様に家での練習の様子などお聞きしても あんまり弾いてないけど先生が好きなんです、と何とも恐縮する お答え。
それでも レッスンに通う以上何とかしっかりとテクニックをつけて欲しいと思いながら 試行錯誤するも数年がたち…

中学生になったAちゃんは吹奏楽部に入部しました。
運動部に入部するだろうと漠然と思っていたのでちょっと意外でした。
そして、合唱コンクールの伴奏を引き受けてきたと 楽譜を持ってきた時は ものすごく嬉しかったです。

小学生の時から音楽会前にはどの生徒にも「弾けるように楽譜を直してあげるから、その他 大勢でない楽器に手をあげてごらん」と背中を押していますが Aちゃんがピアノ伴奏に立候補したことは初めてでした。

Aちゃんはそれから3年間 合唱コンクールではピアノ伴奏をしました。
老人ホームに歌いに行く事になった時も伴奏者をしました。
そして、中学校の卒業式でも伴奏をし、名前が読み上げられました。

この中学校では毎年、卒業生がオリジナルで卒業ソングを作曲する伝統があり、今年の曲はAちゃんとお友達とで作曲したものが選ばれました。
家族、先生、友達、周りの人々に感謝の気持ちを歌った「ありがとう」という曲です。
伴奏は先生が作ってくださったそうです。
メロディーも歌詞も素晴らしく、一緒に練習しながら 何度も泣きそうになりました。

Aちゃんは高校生になり、学校の式典ピアニストをしています。
高校でも吹奏楽部に所属し、忙しい中 ピアノのレッスンにも通ってきてくれています。
先日は甲子園球場で芸能人のプロモーションビデオにも吹奏楽部として共演したとか。
充実した毎日。 まさに青春ですね!

練習嫌いのAちゃんでしたが、未来の可能性を信じ、レッスンに通わせてくださった親御さん。
家での様子を見て さぞかしヤキモキされた事でしょう。
でも見えない部分で根っこは広がっていたのですね。
以下は 感動的な卒業式の映像です。

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