趣味のピアノ

先日、テレビ番組で100歳を超えるおばあちゃまが楽しそうにピアノを弾かれているお姿を拝見しました。
ピアノ歴は90年以上だとか…
まさに 趣味のピアノ、でした。

趣味の…とはどういうことを指すのでしょう?
一般的には、音大には行かないので あんまり練習せずに そこそこ弾けるようになりたい、という意味かな、と受け止めています。
しかし、趣味で弾くには やっぱり練習しないと趣味にはならないと思うのです。
目と脳と指先そして耳、時にはペダル…この連携をスムーズに行うには 難易度に応じた練習はやはり必要になります。

ピアノを習い始めの頃 チューリップやちょうちょうが弾けるだけで、嬉しくて楽しいですよね。
中学生になって そのレベルの曲しか弾けなかったら…
果たして 嬉しくて楽しいでしょうか?
高校生は…?成人は…?

やはり その時の精神年齢にあった曲…心を揺さぶられる曲は年齢や環境で変化します。
これが弾きたい、と思った曲がスムーズに弾けることに喜びを感じます。
指先から発せられた音が耳から入り、全身を駆け巡るとき、最高に癒しを感じます。
涙が出そうになる事もあります。
逆に出ていた涙がスッキリ止まる事もあります。
曲に入り込むあまり、鳥肌が立つ事もあります。

この経験をして欲しいと切に願っています。
これは ピアノが弾ける人にしかわからない至高の喜びなのです。