音感教育

ピアノが脳の発達や情操に大きく影響する習い事であることは周知されていますが、先日、とても興味深い映像を拝見しました。
HHKの人体ミクロの大冒険という番組にノーベル賞の山中伸弥教授、バイオリニストの葉加瀬太郎さんが出演されていました。3年ほど前の映像です。

脳細胞は約800億の細胞でからなり、それぞれはスパインという枝を伸ばし幾つにも分岐しているそうです。
つながるスパインの枝を探して枝分かれしていきます。
何かを学ぼうとする時、神経細胞が働きスパイン同士がくっつきます。
点と点が線となる瞬間です。
繰り返し学ぶ事でつなぎ目には何度も電気信号が送られて強化されます。
より強く、しっかりと記憶されるのです。

ヒンディー語の「タ」の2通りの発音が流れました。
どう聞いても 同じ「タ」の音に聞こえます。
この2通りの「タ」の発音を生後8ヶ月までのカナダ人の赤ちゃんに聞かせます。
もちろんヒンディー語は聞いたことのない赤ちゃんたちです。
どの赤ちゃんも 発音が変わった瞬間に そちらの方向を ハッと見ました。
実験では94パーセントの正解率だそうです。

音感も細胞の仕事です。
生物の大部分の細胞は どんどんと入れ替わり、大人になった時 赤ちゃんの時の細胞とはほぼ入れ替わっていますが
唯一、脳細胞は生まれた時のままの細胞だそうです。

つまり、赤ちゃんのお肌のまま大人になりたいとケアしても ほとんどは入れ替わりますが
脳細胞は赤ちゃんの時からトレーニングしたものは、回路を形成し、消える事なく残っていくということですね。

オオカミに育てられた子は言葉を話せなかった という話もありました。
赤ちゃんの学習は五感を使った体験をたくさんさせる事です。
その刺激が 頭のいい子ー勉強の出来る子、という意味だけでなく 人間性知能の高い子ーを育てて行くのだと思います。