耳と心を育てる②
最近のレッスンで特に数多く取り入れているのが MIDI 音源を使ったオーケストラとのコンチェルトです。
連弾や2台のピアノのコンチェルトは同じ音色の音でのハーモニーを感じたり、会話をするように掛け合いをしたり、それはそれで楽しいものです。
生のオーケストラと共演できれば 素晴らしい事ですが、今はたくさんの音源があり、再生技術も向上して さながら
コンサート会場で共演しているかのような臨場感のあるコンチェルトが手軽に楽しめるようになりました。
この技術をレッスンに取り入れない手はありません。
音源との共演で、独奏と違うのは 色々な音色の楽器と合わせることでその音楽の色彩がより感じられる事。
オーケストラのバックに自分の音を乗せようと演奏し、より自分の音を耳を傾けて聴こうとする事。
曲の構成に しっくりとハマるように感情を入れ、かつ止まらず演奏しようとする事。
など様々なメリットがあります。
何より酔いしれて弾くのは、ホントに楽しいものです。
高校生のMちゃんは幼稚園の時からピアノを習いに来ています。
彼女はJ –pop やポピュラー音楽は好まず、ひたすら大好きなクラシックを弾いてきました。
今回、平井堅さんの〝瞳を閉じて〟のコンチェルトは気に入ってくれ、練習を始めました。
私立の進学校に通う彼女は テニス部に属し 県大会にも常連の実力です。
ピアノの練習時間がどれだけ取れているかはわかりませんが、しっかりと耳を傾けて一体化しようと演奏する姿に
成長を感じます。